投資判断に迷った時、本当に使える実践的な相場格言7選

投資の神髄をズハリ言い当てた相場格言7選!

勝つ為に必要な知識と大切な資産の守り方がここに詰まっています。

初心者の方にはとくに知って欲しい過去の教訓から、時代による変化がない投資の「本質」に注目し、今に通じる学びを習得することができます。

先人達の失敗を自分のものとして、具体的な実践方法から注意点までを学び、成功への近道を歩んでいきましょう!


■人の行く裏に道あり花の山
株式相場において最も有名な格言のひとつ。

訳すると「人と違うことをしなさい」という意味。

投資家はとにかく群集心理で動きがちで市場のムードに流されてしまいます。

 

周りが買いに強気であればつられて買いに走ってしまいますが、その時がすでに天井だったということもしばしば。

また、相場に絶望しているときはどの銘柄を見渡してもかなり割安だったということがわかります。

バブル期にはこぞって株や土地を買いあさり、日経平均は4万円に行くだろうと誰もが信じきっていましたが、結果はご存知の通りです。

過去の暴落相場ではたくさんの投資家が市場から離れてしまいましたが、この時に買った少数の投資家は大きな成功を掴みました。

「人の行く裏に道あり花の山」では、誰も行かない道に進むとうまくいくことが多いと説いています。

このようなスタンスを投資の世界では『逆張り』と呼びます。

トレンドに逆らった売買をするのはリスクがつきものですが、そのリスクを負った先には大きな成功があるというこの教えを一度思い出してみましょう。

 

■遠くのものは避けよ

国内上場企業約3,500社からの銘柄選定は一番に訪れる悩みどころでしょう。

この格言では「自分がよく知らない企業だったり馴染みのない分野には手を出さないほうがよい」と説いています。

投資対象を選ぶには、興味があるものや、身近な商品、知識ある分野などにヒントは転がっており、自然に情報が入ってくるものです。

今やインターネットを使えば様々な情報が入手できるわけですが、事実に反するいい加減な内容も多く存在しています。

知らない企業や業界だと、テレビやラジオの経済ニュース、新聞や四季報、インターネット等、誰もが知ってる情報しか手に入らず、その情報の真意を確かめることは難しいでしょう。

このことから「不確実なものには手を出すな」と読み取ることもできます。

アメリカの有名投資家ウォーレンバフェット氏の保有株も「アメリカン・エキスプレス」や「コカコーラ」等、代表的な銘柄はどれも身近な企業ばかりで「よく知らないものには投資しない」と言っています。

この格言では基本的に長期投資の場合に意味を成しますので、スイングやデイトレードの短期投資では意識しなくてもいいでしょう。

 

■相場は相場に聞け

相場は生き物であると言う言葉をよく耳にします。

この株価になったら売ろうと思ってもなかなか売れないケースが多くあるように、自分の思い通りにいかないのが相場。

売買に期待値を込めた水準を設定してしまうとうまくいかず、また、理屈の通らない動きをしますから大きな痛手を受けることになりかねません。

この格言では「自分の考えを押し付けず相場には素直に従うべき」と説いています。

相場のことは相場にしかわからず、相場が示していることが「答え」です。

自分の思惑通りいかないときはこの格言を思い出し、相場に少し耳を傾けて柔軟な対応ができるよう心がけましょう。


■買いにくい相場は高い
買いづらい相場にかぎって高くなっていくという教え。

わずかに値上がりの兆候があるものの根拠が弱いので見送ったが、そのあと相場は上昇してしまった、という経験はよくある話です。

株価の変動にはそれなりの理由があります。

安いからという理由だけで株を買っても全く上がらないことは多いもので、逆に、高くて買いづらい相場ほど成長期待や好業績の理由からさらに上昇してしまうこともしばしば。
この格言では「理由を考えずにただ株価が高いという理由だけで避けていては良い相場に乗れない」と説いています。

その典型となるのが「安物買いの銭失い」と言われる行為で、買い物の無計画性を表すこの言葉は、日本人は買い物が下手と言われる所以でしょう。

迷った時がチャンスかもしれませんね。

 

■売るべし買うべし休むべし

株式投資は売り買いによって成り立っていることは言うまでもありません。

冷静な判断を保つためには「休む」ことも必要であると説いており、この3つが揃って初めてバランスのとれた良い投資環境と言えます。

ここで言う休むとは、ポジションを持たないこと。

言葉の意味を理解しながらも実行するのはなかなか難しいもので、儲けることばかり夢中になったり「取り返そう」と周りが見えなくなって、後戻りができなくなってしまうケースも多く見られます。

また、同じ意味で「休むも相場」という格言もあります。

相場の見通しが分からない時には、休んで深呼吸して、周りを見渡してみると良いでしょう。

 

■二度に買うべし二度に売るべし

今が相場の底だと判断し、全資金で1つの株を買ったとしましょう。

しかしそれは下降トレンドの始まりで、まだ底では無かったという苦い経験が誰しも多々あると思います。

それでは賢い投資とは言えず、全力投球してしまった以上、もう他に打つ手が無くなってしまいます。

空売りも同様に言えることですが、どんなに自信のある場面でも1度の売買に資金を集中することは大きな失敗になりかねません。

相場が予想通りに動く保証は無いため、まずはさぐりを入れてみる。このとき有効なのが『打診買い』で自分の判断を確かめることです。

たった一度の売買に全て賭けて失敗することを考えれば、このくらいの手間を惜しむことはありませんね。

この格言は「投資の基本は分割すること」という教えであり、リスクをコントロールするうえで最も重要な投資戦略と言えるでしょう。

一度の敗北くらいでは揺るがない気持ちを持てる程度の資金で、余裕を持った売買を心掛けて投資を楽しみましょう。

 

■見切り千両

保有している株が買った時点から株価が下がると資産は減少していきます。

いつ底を打つかわからない含み損を抱えた株に対して、損失がこれ以上大きくならないうちに見切りを付けることは千両の価値があると説いた格言です。

投資家心理というものは不思議で、株価が上昇した時は確実に残したいがために早く売ってしまい利益を伸ばすことができず、逆に下落したときは反転を期待してなかなか損切りできないという状態に陥ってしまいます。

誰しも「少しの損で済むなら早目に売っておくべきだった」と、何度も後悔してきたことでしょう。

株式投資においては買いよりも売りのほうが難しいと言われており、そのなかでも『損切り』は特に辛いものがあります。

仮に勝ち負けの確率が1/2だとしたら、5%の勝ちで逃げるのに、負けるときは10%も20%も引きずってはいないだろうか?

それではどうやってもプラスを残すことができません。自分をコントロールし、常に公平な判断を下すためには『ルール』を決めることです。

例えば損切りの値は-7%、利益確定は20%という風に、売買の前にラインを設定して、それを確実に実行する。

このとき「二度に買うべし二度に売るべし」を忘れてはいけません。

リスク管理を徹底し、大切な資産を守りましょう。

 

■まとめ
「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」という言葉があります。

先人達の失敗を我が物として、自分がその失敗を経験することなく避けることができれば、お金も時間も無駄にせずに済みます。

過去の教訓から学べる、時代による変化がない投資の「本質」に注目し、今に通じる学びを得ることができれば幸いです。