世界で進む様々なAI投資。人工知能が投資の世界も変える?

人工知能で投資をする時代が近づいています!

AI投資は米国を先頭に、日本でも近年その市場規模を拡大しており、

個人投資家にとってはメリット、デメリット様々ありますが、投資生活を大きく変える問題でもあります。

そんなAI投資について、その魅力や市場規模を確認しておきましょう。

人工知能は投資の世界も大きく変えようとしています。

人工知能の進化によりAI投資が世界中で普及し始めています。そんなAI投資とは何なのか覚えておきましょう。

 

人工知能を利用した投資
AI投資とは、人工知能(AI)を活用した投資サービスのことで、資産運用を人工知能が人間の代わりに行います。

目標金額や期間にあわせて自動で人工知能(AI)を利用したサービスが各社から出ており目的に応じて選択することができます。

・AI投資のサービス
・投資配分の決定
・売買を一任
・許容リスクなどの運用計画を自動化

例えば、三菱UFJ国際投信は日本株を対象とした「AI日本株式オープン」を2017年2月から運用開始しており、人工知能(AI)を活用し分析を行います。

また、世界最大級の投資銀行であるゴールドマンサックスは、2008年ごろから人工知能(AI)の運用を行っています。当事600人体制のトレーダーで大口顧客の注文を取引していましたが、人工知能による自動化を進め、2017年には数名のトレーダーが本社に残る形へと変貌。

その代わり、200人のコンピューターエンジニアによって人工知能を使った株取引がされているそうです。

こういった人工知能などを使った自動化の流れは、ウォール街全体の45%まで進んでいます。

このように、人工知能の進化によって投資の流れも変わりつつあり、その規模は急速に拡大しております。

AI投資が拡大すればするほど、人間同士の心理戦からコンピューター対人間の戦いになりますので、個人投資家は特に投資生活が大きく変わってくるでしょう。


■ロボアドバイザーが人間に代わる投資をする
AI投資にはロボアドバイザーというAI投資ツールが利用されています

ロボアドバイザーとは、ネット上で5~10個程度の質問に答えていくと、その人に合わせたポートフォリオを自動で形成し、ベストな資産運用を瞬時に提案してくれます。

それにより、投資の判断や資産運用をロボアドバイザーに全て任せることになり、その後は何もせずに結果を見守るお任せ投資になります。

投資タイプとしては「投資一任運用型」と「助言型」があります。

投資一任運用型
投資一任運用型は全ての運用まで任せるタイプです。

■投資一任運用型サービス一覧
・WealthNavi(ウェルスナビ)
・WealthNavi for SBI証券SBI証券
・WealthNavi for 住信SBI銀行(住信SBI銀行)
・楽ラップ(楽天証券
・マネラップ(マネックス証券
・THEO(お金のデザイン)

■助言型
助言型はアドバイスをしてくれますが、投資後の運用に関しては自分で行う必要があります。
・助言型サービス一覧
・SMART FOLIOみずほ銀行
・SBI-ファンドロボ(SBI証券
・ポートスター(三菱UFJ国際投信)
・ファンドミー(カブドットコム証券)
・野村のゴールベース(野村證券

これらのロボアドバイザーがあり目的に応じて使い分けることができます。

また、対象についても「ETF」と「投資信託」に分けられます。

米国市場のETFを対象とした商品を中心に、日本株を対象とした商品も増えてきております。

また手数料についても様々あり、各社により違いはありますので、自分にあったロボアドバイザーを選ぶことができます。

 

■AI投資のメリット、デメリット

では、AI投資にはどのようなメリットがあるのか、確認しておきます。

■初心者でも安定した投資が目指せるAI投資
AI投資のメリットとしてまず考えられるのは運用の安定化です。

AI投資であれば全てを人工知能に任せることができる為、分析能力が桁違いにUPします。
AIが世界中のビッグデータを分析することで、人間より適切な投資判断ができるようになる可能性が高いので、安定な投資へと繋がります。

また、個人に合わせ最適なポートフォリオで運用する為、安全に運用するスキルがない人や、初心者などには向いている投資法になります。

AIによる分析、判断であれば人間のような心理的判断ミスが無くなることも大きなメリットとしてあります。

約8割の個人投資家が負けてしまう投資の世界ですが、GPIFの公表によると過去50年間の日本株の平均リターンは約6%あると言います。

それであれば投資でのリターンを得ている人が多いはずですが、実際は下落局面などで心理的に耐えられず、損を出してしまっている状況が多く見られます。

この心理的部分を排除し、リターンを狙えるのがAI投資の魅力でありメリットです。

その他AI投資のメリットしては、手数料が低めであることや、小額から投資できるものまであること。

インターネットだけでできるので、窓口に行く必要がなく手間がかからない。
といったメリットがAI投資にはあります。

■AI投資の拡大で今までの投資法が変わる可能性
では逆に、AI投資でのデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

まず、AI投資はビッグデータなどを活用し、人間では難しい膨大な量の情報を分析することができます。

それにより、安定した運用を目指しますが、必ずしも損が出ないわけではありません。

突発的な急落などの予測はまだまだ難しく、予測不可能な点もあることを覚えておく必要があります。

AI投資に任せておけば必ず儲かるということではないと言うことです。

また、人工知能の投資が今後増えていくことで、今までの分析方法が通じなくなるという点があります。

今までは人間の心理が大きく関わっており、株価はある程度予測することもできましたが、相手が人工知能となれば話は別です。

例えば、様々なテクニカル指標が参考にならなくなったりする可能性もありますし、流動性も大きく変わることが予想されます。

現在は、米国市場のETFや国内ETFを使ったものがほとんどですが、個別銘柄までも対象になれば、今までの投資法が大きく変わるでしょう。

このようなデメリットがAI投資にはあります。


■AI投資でのロボアドバイザーの市場規模

日本と米国でのAI投資市場規模と、今後予想された拡大規模を確認しておきます。


■2020年には約1兆円規模の日本市場
日本でのロボアドバイザー運用資産は2016年約240億円とされ、毎年プラス172%の成長を続けると予想されています。

それにより2020年には約1兆1,400億円規模へと急拡大する見通しです。

また、運用件数の部分で見ると2016年は約26,000件で、2020年には105万件へ拡大が見込まれています。

つまり、40倍以上の拡大が予想されており、ロボアドバイザーの勢いとマーケットは拡大し続けると見られています。

2016年
運用資産約240億円

運用件数約26,000件

2020年
運用資産約1兆1,400億円

運用件数約105万件

このような国内のロボアドバイザー市場規模推移が予想されており、その規模は急速に拡大しております。

今後は、ロボアドバイザーを扱う企業も増えるため、運用成績や新たなサービスがポイントとなり「貯蓄から投資へ」と引き込めるのか注目です。

それらのことから、日本でも市場規模は拡大の一途をたどると予想されます。

■米国市場でも市場規模が急拡大中!
ロボアドバイザーの発祥地である米国市場は、10年以上前からAI投資を取り入れ、日本よりはるか先を走っています。

米国でのロボアドバイザーの市場規模
2014年:運用資産約2兆円
2016年:運用資産約6兆円
2020年:運用資産約220兆円
2025年:最大で約850兆円
このような市場規模が予想され、日本と比べはるか先をいっていることは明らかです。

 

米国では現在ロボアドバイザー企業が乱立しており、再編の動きが開始されています。

それにより、関連企業数の減少はあるが現在の10倍以上の経済規模へ拡大されると米国では予想されています。

また、世界的にみてもまだAI投資は広がりが期待できるため、市場規模は大きくなる可能性を秘めています。


■まとめ
AI投資は人工知能の進化により急速にその規模を拡大しております。

投資の未来はAIによってその流れが変わってきており、今後の投資戦略は難しくなる予想もあります。

何もしないで人工知能に任せる時代になるのか、人工知能の進化と共に注視していきましょう。